抗寄生虫(蠕虫、原虫)薬(フラジールなど)

2021年6月26日

医薬品各種(抗寄生虫薬)

フラジール(一般名:メトロニダゾール)

抗原虫薬(マラリア以外):
「腸管吸収と組織移行に優れ、嫌気性菌に対しても有効。原虫や嫌気性菌の菌体内で還元されて活性化される」。(今日の治療薬2021,p.139)

  • 「QT延長を来す主な薬剤」(実践薬学2017,p.212)

フラジール禁忌:「脳、脊髄に器質的疾患のある患者(脳膿瘍の患者を除く)[中枢神経系症状があらわれることがある]。(フラジール添付文書)

メトロニダゾールの代謝酵素への影響は明らかでないが、ワルファリンとの併用による重篤な相互作用の症例報告がある。(PISCS2021,p.154)併用注意
INRの頻回測定が必要。

ビルトリシド(一般名:プラジカンテル)

抗吸虫薬:(今日の治療薬2021,p.136)

  • 臨床試験における血中濃度変化から推定されたCYP2C19のCRおよびIR値
    プラジカンテル:CR(CYP2C19)0.18、(PISCS2021,p.55)、CYP2C19基質薬

メファキン(一般名:メフロキン):

抗マラリア薬:
「非熱帯熱マラリアと合併症のない熱帯熱マラリアに使用。赤血球内のマラリア原虫の増殖を抑制」。(今日の治療薬2021,p.137)

  • 基質薬の経口クリアランスに対するCYP3A4の寄与率CRは、軽度である。
    メフロキン:CR(CYP3A4)0.44W、(PISCS2021,p.46)、CYP3A4基質薬

マラロン(一般名:アトバコン・プログアニル配合):

抗マラリア薬:
「マラリア原虫の核酸合成阻害。非熱帯熱マラリアと合併症のない熱帯熱マラリアに使用」。(今日の治療薬2021,p.138)

  • 臨床試験における血中濃度変化から推定されたCYP2C19のCRおよびIR値
    プログアニル:CR(CYP2C19)0.89、(PISCS2021,p.54)、CYP2C19基質薬

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2019年10月12日(第3版発行)
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2022年03月10日(第6版発行)
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本書は、『サリドマイド胎芽症診療ガイド2017』で参考書籍の一つに挙げられています。

Web管理人

山本明正(やまもと あきまさ)

1970年3月(昭和45)徳島大学薬学部卒(薬剤師)
1970年4月(昭和45)塩野義製薬株式会社 入社
2012年1月(平成24)定年後再雇用満期4年で退職
2012年2月(平成24)保険薬局薬剤師(フルタイム)
2023年1月(令和5)現在、保険薬局薬剤師(パートタイム)