胆道疾患治療薬(ウルソなど)

2020年4月15日

医薬品各種(胆道疾患治療薬)

ウルソ(一般名:ウルソデオキシコール酸)

ウルソデキシコール酸(UDCA)は、胆汁酸の一種である。ヒトの胆汁酸には5種類あり、疎水性で細胞障害性の強いものから親水性で細胞障害性の弱いものまでに分類できる。ウルソデキシコール酸(UDCA)は、その中で最も親水性が高く細胞障害性はほとんどない。

胆汁酸は、肝臓でコレステロールから生合成されるステロイド化合物の一種である。胆汁酸の主な作用は、リパーゼを活性化させ、食事中の脂質とミセルを形成することによって可溶化し、吸収しやすくすることである。

「【作用機序】ウルソデオキシコール酸は胆汁分泌を促進する作用(利胆作用)により胆汁うっ滞を改善する。また、投与されたウルソデオキシコール酸は肝臓において、障害性の強い疎水性胆汁酸と置き換わり、その相対比率を上昇させ、疎水性胆汁酸の肝細胞障害作用を軽減する(置換効果)。さらに、ウルソデオキシコール酸はサイトカイン・ケモカイン産生抑制作用や肝臓への炎症細胞浸潤抑制作用により肝機能を改善する。そのほか、上記の胆石溶解作用、消化吸収改善作用が知られている」。(ウルソ添付文書)

ウルソデキシコール酸は、腸肝循環を繰り返す。

利胆作用(胆汁うっ滞を改善する)

種々の原因によって肝機能が低下すると、肝内外に胆汁酸が蓄積して細胞障害性が高まり、さらに肝機能を悪化させてしまう。

ここでウルソを投与すると、「胆汁酸を毛細胆管に輸送するトランスポーターの発現を促し、胆汁量を増加させることで胆汁のうっ滞を改善する」。その結果、肝内にあった細胞障害性の高い(疎水性の高い)胆汁酸の排泄を促進する。

置換作用(細胞障害性を低下させる)

ウルソを投与することで、細胞障害性の高い(疎水性の高い)胆汁酸が、細胞障害性のない(親水性の高い)ウルソに置き換わり(UDCAの比率が上昇し)、肝障害が軽減する。

(以上、実践薬学2017,pp.74-78、「」内引用)

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Web管理人

山本明正(やまもと・あきまさ)

1970年3月(昭和45)徳島大学薬学部卒(薬剤師)
1970年4月(昭和45)塩野義製薬株式会社 入社
2012年1月(平成24)定年後再雇用満期4年で退職
2012年2月(平成24)保険薬局薬剤師(フルタイム)
2020年4月(令和2)現在、保険薬局薬剤師(パートタイム)