SGLT2阻害薬(尿糖排泄促進)

SGLT2阻害薬は、尿中に糖を排泄して血糖値を下げる

【参考資料】糖尿病診療ガイドライン2019/一般社団法人日本糖尿病学会
http://www.jds.or.jp/modules/publication/index.php?content_id=4

糖尿病診療ガイドライン2019は、SGLT2阻害薬の特徴について、次のようにまとめている。

「近位尿細管でのブドウ糖の再吸収を抑制して、尿糖排泄を促進し、血糖低下作用を発揮する。インスリンと独立した血糖改善作用を介して血糖コントロールの改善が得られ、体重の減少も認められる」。p.78

注)SGLT:sodium glucose cotransporter(sodium glucose transporter)の略で、「ナトリウム・グルコース共役輸送体」と呼ばれるタンパク質の一種である。

SGLTの種類はいろいろあり、体内の様々な場所に存在する。しかしながら、SGLT2は腎臓の近位尿細管に限定的に存在している。

インスリンとは独立した血糖改善作用を有する

SGLT2薬は、αグルコシダーゼ阻害薬と同様に、インスリンとは独立した血糖改善作用を有する。

1日+αとして500mL以上の水分摂取を心掛ける

「副作用としては、性器感染症の頻度を増加させ、体液量減少関連イベントを増加させる傾向がある。その他、急性腎障害、ケトン体増加関連事象の発症には注意が必要である」。(ガイドライン2019,p.78)

【参考資料】SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation(策定:2014年6月13日、最新:2019年8月6日)、以下「」内引用。

「尿路感染症は腎盂腎炎、膀胱炎など、性器感染症は外陰部膣カンジダ症などである」。

「これまでの大規模臨床試験や市販後調査の結果からは、SGLT2阻害薬が脳梗塞の発症数を増加させるエビデンスはないが、SGLT2阻害薬投与により初期には通常体液量が減少するので、適度な水分補給を行うよう指導すること、脱水が脳梗塞など血栓・塞栓症の発現に至りうることに改めて注意を喚起する」。

「急性腎障害を引き起こすことがあり、特に利尿薬、ACE阻害薬、ARB、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を併用する場合には注意が必要である」。

「1型糖尿病への適応が承認されたことに伴い、ケトアシドーシスの報告が増加している。インスリンの中止、極端な糖質制限、清涼飲料水多飲などが原因となっており、服薬開始時には十分な問診を行い、ケトアシドーシスやその初期症状を繰り返す場合や糖質制限が疑われる場合は投与を控えるべきである」。

「皮膚症状は掻痒症、薬疹、発疹、皮疹、紅斑などが副作用として多数例報告されているが、非重篤のものが大半を占める」。

今後、心不全の適応が拡大していくだろうか

「エンパグリフロジンと日本の承認用量を超えたカナグリフロジンは、心血管イベントの発症リスクの高い患者において、大血管症の発症を有意に抑制することが示されている」。(ガイドライン2019,p.78)

こうした効果は、「血糖低下作用だけではなく、SGLT2阻害薬の多彩な薬理作用によるものと考えられている」。(実践薬学2017,p.402)

医薬品各種

スーグラ(一般名:イプラグリフロジン)

フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)

ルセフィ(一般名:ルセオグリフロジン)

デベルザ、アップルウェイ(一般名:トホグリフロジン)

カナグル(一般名:カナグリフロジン)

ジャディアンス(一般名:エンパグリフロジン)

関連URL及び電子書籍(アマゾンKindle版)

1)サリドマイド事件全般について、以下で概要をまとめています。
サリドマイド事件のあらまし(概要)
上記まとめ記事から各詳細ページにリンクを張っています。
(現在の詳細ページ数、20数ページ)

2)サリドマイド事件に関する全ページをまとめて電子出版しています。(アマゾンKindle版)
『サリドマイド事件(第3版)』
世界最大の薬害 日本の場合はどうだったのか
加筆修正⇒2019年10月12日(第3版発行)

www.amazon.co.jp/ebook/dp/B00V2CRN9G/
2015年3月21日(電子書籍:Amazon Kindle版)
2016年11月5日(第2版発行)
2019年10月12日(第3版発行)

本書は、『サリドマイド胎芽症診療ガイド2017』で参考書籍の一つに挙げられています。

Web管理人

山本明正(やまもと・あきまさ)

1970年3月(昭和45)徳島大学薬学部卒(薬剤師)
1970年4月(昭和45)塩野義製薬株式会社 入社
2012年1月(平成24)定年後再雇用満期4年で退職
2012年2月(平成24)保険薬局薬剤師(フルタイム)
2019年5月(令和1)現在、保険薬局薬剤師(パートタイム)