抗アレルギー薬(点眼薬)

アレルギー性結膜炎(適応)

点眼液のPH・浸透圧

人間の涙は、中性(PH7.45付近)である。
したがって、目薬も中性(PH6.0~8.0)であれば、刺激や不快感が少ないとされている。

人間の涙の浸透圧比は、生理食塩水と同じ1.0(等張)である。
したがって、目薬も浸透圧比0.7~2.1の範囲であれば、刺激や不快感が少ないとされている。

ただし、どのような性質の製品であっても、特に不快感が強くなければ、長期使用をしても何ら問題はない。

目薬をさした後は、目を閉じて目頭を軽く抑える

目薬をさした後で、すぐにパチパチとまばたきをすると、薬が涙管から鼻・喉へ流れ出てしまう。
そこで、目薬をさした後は、目を閉じて目頭を軽く抑えたままにしておき、眼全体に薬が行き渡るのを待つ。

目頭を抑えることで、薬物の消化管への流入を防ぐことができる。
こうすることで、ステロイドやβ遮断薬の点眼液では、全身性の副作用を防ぐことができる。
(児島2017,p.158)

なお通常は、1回の点眼液は1滴で十分である。

コンタクトレンズと保存料「ベンザルコニウム」

点眼液に使われている保存料「ベンザルコニウム」は、コンタクトレンズに吸着して、眼に悪影響を及ぼす可能性のあることが指摘されている。

  1. 点眼時には、コンタクトレンズを一旦外す必要がある。
  2. そして点眼後、10分ほどしてから付け直す。

ただし、これは含水性のソフトコンタクトレンズの話である。
ハードコンタクトレンズや非含水性のソフトコンタクトレンズでは、基本的には問題とならない。
なお、コンタクトレンズには、そのほか様々なタイプがあり、必要に応じて眼科医とよく相談すること。

医薬品各種(抗アレルギー薬・点眼薬)

パタノール(一般名:オロパタジン)

抗アレルギー薬(点眼薬):
「選択的H1受容体拮抗作用に加え、抗アレルギー作用」。(今日の治療薬,p.1067)

アレルギー性結膜炎。

刺激が少ない(涙に近いPH・浸透圧)。
PH7.0であり、人間の涙とほぼ同じ性質である。
浸透圧比0.9~1.1であり、人間の涙とほぼ同じ性質である。

保存料「ベンザルコニウム」が添加されている。

インタール(一般名:クロモグリク酸)

抗アレルギー薬(点眼薬):(今日の治療薬,p.1065)

春季カタル、アレルギー性結膜炎。

刺激がやや強い(PH酸性寄り・浸透圧比低い)。
PH4.0~7.0であり、人間の涙と比べるとやや酸性寄りである。
浸透圧比0.25であり、人間の涙よりもかなり水に近い性質となっている。

したがって、真水で眼を洗ったときのような刺激感が多少あるかもしれない。
ただし、特に不快感が強くなければ、長期使用をしても何ら問題はない。

保存料「ベンザルコニウム」が添加されている。
UD(1回使い切りタイプ)には添加されていない。

アレジオン(一般名:エピナスチン)

抗アレルギー薬(点眼薬):
「H1受容体拮抗作用、化学伝達物質遊離抑制。ベンザルコニウム塩化物非含有」。(今日の治療薬,p.1067)

アレルギー性結膜炎。

薬液のPHや浸透圧比が人間の涙と近い性質で作られている。
したがって、刺激や不快感の少ない目薬となっている。

保存料として、リン酸水素ナトリウムとホウ酸が使われている。
これらは吸着しないので、点眼時でもコンタクトレンズを外す必要はない。

リザベン(一般名:トラニラスト)

抗アレルギー薬(点眼薬):(今日の治療薬,p.1066)

アレルギー性結膜炎。

保存料「ベンザルコニウム」が添加されている。

リボスチン(一般名:レボカバスチン)

抗アレルギー薬(点眼薬):
「H1受容体拮抗薬、懸濁液」。(今日の治療薬,p.1067)

アレルギー性結膜炎。

保存料「ベンザルコニウム」が添加されている。

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サリドマイド事件のあらまし(概要)
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2019年10月12日(第3版発行)
2020年05月20日(第4版発行)
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本書は、『サリドマイド胎芽症診療ガイド2017』で参考書籍の一つに挙げられています。

Web管理人

山本明正(やまもと あきまさ)

1970年3月(昭和45)徳島大学薬学部卒(薬剤師)
1970年4月(昭和45)塩野義製薬株式会社 入社
2012年1月(平成24)定年後再雇用満期4年で退職
2012年2月(平成24)保険薬局薬剤師(フルタイム)
2021年4月(令和3)現在、保険薬局薬剤師(パートタイム)