抗悪性腫瘍薬

2020年5月25日

医薬品各種(抗悪性腫瘍薬)

エンドキサン(一般名:シクロホスファミド)

腎機能低下時の用法・用量(シクロホスファミド)

「末期腎不全(ESKD)で減量が必要な非腎排泄型薬剤」(実践薬学2017,p.190)
尿中排泄率(8~25%)、ESKDでのクリアランス(-30%)、ESKDの用量(1/2~3/4に減量)⇒参照(デュロキセチンと尿毒素の蓄積)

ゼローダ(一般名:カペシタビン)

代謝拮抗薬(ピリミジン代謝拮抗薬)、フルオウラシル系抗がん剤:
「5′-DFURのプロドラッグ。消化器癌・乳癌に有効」。(今日の治療薬2020,p.196)

5-FU(フルオロウラシル)のプロドラッグが、5′-DFUR(ドキシフルリジン)である。そのさらにプロドラッグが、ゼローダ(一般名:カペシタビン)ということになる。

フルオウラシル系抗がん剤は、CYP2C9阻害薬(強い)である

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(2018年7月)
(実践薬学2017,pp.146-147)

ユーエフティ(一般名:テガフール/ウラシル配合)

代謝拮抗薬(ピリミジン代謝拮抗薬)、フルオウラシル系抗がん剤:
「テガフールと5-FU分解阻害薬のウラシルを配合」。(今日の治療薬2020,p.197)

TGF(テガフール)は、5-FU(フルオロウラシル)のプロドラッグである。

フルオウラシル系抗がん剤は、CYP2C9阻害薬(強い)である

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(2018年7月)
(実践薬学2017,pp.146-147)

ティーエスワン(一般名:テガフール/ギメラシル/オテラシル配合)

代謝拮抗薬(ピリミジン代謝拮抗薬)、フルオウラシル系抗がん剤:
「テガフールと5-FU分解阻害薬のギメラシルと消化器毒性を軽減するオテラシル配合」。(今日の治療薬2020,p.198)

フルオウラシル系抗がん剤は、CYP2C9阻害薬(強い)である

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(2018年7月)
(実践薬学2017,pp.146-147)

ノルバデックス(一般名:タモキシフェン)

ホルモン療法薬(抗エストロゲン薬):
「乳腺では増殖抑制、子宮内膜や骨では増殖促進に働く選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)」。(今日の治療薬2020,p.213)

タモキシフェンは、CYP2D6の基質薬(影響を強く受けやすい)である

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(2018年7月)
(実践薬学2017,pp.146-147)

タモキシフェンは、プロドラッグである。主にCYP2D6(及びCYP3A4)によって代謝され、活性代謝物となり薬効を発揮する。(実践薬学,pp.139-142)

タモキシフェンとパロキセチン(強力なCYP2D6阻害薬)との併用によって、活性代謝物の産生が阻害され、薬効が減弱する。

併用注意(併用に注意すること)、ノルバデックス添付文書より

  • 薬剤名等:
    選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)パロキセチン等
  • 臨床症状・措置方法:
    本剤の作用が減弱するおそれがある。併用により乳癌による死亡リスクが増加したとの報告がある。
  • 機序・危険因子:
    CYP2D6阻害作用により本剤の活性代謝物の血漿中濃度が低下したとの報告がある。

スプリセル(一般名:ダサチニブ)

分子標的治療薬(小分子:BCR/ABL阻害薬):

ダサチニブは、CYP3A4の基質薬(影響を強く受けやすい)である

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(2018年7月)
(実践薬学2017,pp.146-147)

グリベック(一般名:イマチニブ)

分子標的治療薬(小分子:BCR/ABL阻害薬):
「BCR/ABL、PDGFR、c-kitなどのチロシンキナーゼ阻害作用を有するシグナル伝達阻害薬」。(今日の治療薬2020,p.242)

イマチニブは、CYP3A阻害薬(中程度)である

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(2018年7月)
(実践薬学2017,pp.146-147)

ザーコリ(一般名:クリゾチニブ)

分子標的治療薬(小分子:ALK阻害薬):
「最初に承認されたALK阻害薬」。(今日の治療薬2020,p.250)

クリゾチニブは、CYP3A阻害薬(中程度)である

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(2018年7月)
(実践薬学2017,pp.146-147)

イムブルビカ(一般名:イブルチニブ)

分子標的治療薬(小分子:BTK阻害薬):
「ブルトン型チロキシンキナーゼ(BTK)阻害薬」。(今日の治療薬2020,p.251)

「経口アゾール系抗真菌薬の併用禁忌」(実践薬学2017,p.124)
併用禁忌:CYP2C19、CYP3A阻害薬・ボリコナゾール(ブイフェンド)

アフィニトール(一般名:エベロリムス)

分子標的治療薬(小分子:mTOR阻害薬):
「経口mTOR阻害薬」。(今日の治療薬2020,p.254)

エベロリムスは、CYP3A4の基質薬(影響を強く受けやすい)である

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(2018年7月)
(実践薬学2017,pp.146-147)

ラパリムス(一般名:シロリムス)

分子標的治療薬(小分子:mTOR阻害薬):

シロリムスは、CYP3A4の基質薬(影響を強く受けやすい)である

「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」(2018年7月)
(実践薬学2017,pp.146-147)

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Web管理人

山本明正(やまもと・あきまさ)

1970年3月(昭和45)徳島大学薬学部卒(薬剤師)
1970年4月(昭和45)塩野義製薬株式会社 入社
2012年1月(平成24)定年後再雇用満期4年で退職
2012年2月(平成24)保険薬局薬剤師(フルタイム)
2020年4月(令和2)現在、保険薬局薬剤師(パートタイム)