神経障害性疼痛緩和薬(リリカなど)

医薬品各種(神経障害性疼痛緩和薬)

リリカ(一般名:プレガバリン)

【効能・効果】
神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛。

「神経障害性疼痛の第一選択薬」。(今日の治療薬2020,p.286,305)
(帯状疱疹後疼痛、糖尿病性神経障害、脊髄損傷後疼痛など)

「抗炎症作用はなく、神経系に分布するCaイオンチャネルの一部に結合して鎮痛作用を発揮する」。(同上,p.286)

「副作用としては、めまい、頭痛、傾眠、霧視、便秘、口渇、体重増加などがあり、開始時は漸増、中止時は漸減が必要である。高齢者では転倒に特に注意する」。(同上,pp.286-287)

腎機能低下時内服投与注意:(以下、リリカ添付文書を参考にした)

「本剤は主として未変化体が尿中に排泄されるため、 腎機能が低下している患者では、血漿中濃度が高くなり副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、患者の状態を十分に観察し、慎重に投与する必要がある。腎機能障害患者に本剤を投与する場合は、下表に示すクレアチニンクリアランス値を参考として本剤の投与量及び投与間隔を調節すること」。

「日本人健康成人に、プレガバリン50、100、200、250及び300mg(各投与量6例)を絶食時に単回経口投与した時、・・・Ae(単回投与後60時間までの未変化体の尿中排泄率(%))は、83.9%~97.7%であった」⇒腎排泄型であることを示す。

「腎機能低下時に最も注意の必要な薬剤投与量一覧」日本腎臓病薬物療法学会(2019年4月1日改訂(32版))

  • CCr(60mg/dL以上)、常用量
    1)神経障害性疼痛:初期用量1日150mgを分2、その後1週間以上かけて1日量として300mgまで漸増、最大1日600mg
    2)線維筋痛症に伴う疼痛:初期用量1日150mgを分2、その後1週間以上かけて1日量として300mgまで漸増し、300~450mgで維持、最大1日450mg
  • CCr(30~60mg/dL未満)
    1)初期用量1日75mgを分1又は分3、維持量1日150mgを分2又は分3、最大1日300mgを分2又は分3
    2)初期用量1日75mgを分1又は分3、維持量1日150mgを分2又は分3、最大1日225mgを分3
  • CCr(10~30mg/dL未満)
    1)初期用量1日25~50mgを分1又は分2、維持量1日75mgを分1、最大1日150mgを分1又は分2
    2)初期用量1日25~50mgを分1又は分2、維持量1日75mgを分1、最大1日100もしくは125mgを分1、又は1日150mgを分2
  • CCr(10mg/dL未満)
    1)初期用量1日25mgを分1、維持量25~50mgを分1、最大1日75mgを分1
    2)初期用量1日25mgを分1、維持量25~50mgを分1、最大1日50~75mgを分1
    添付文書は上記だが、1日25mg、最大1日50mgの投与を推奨する。
  • HD(血液透析)・PD(腹膜透析)
    1)2)初期用量25mgを分1、維持量25~75mgを分1、HD後の補充用量は投与量により25~150mgをHD後に補充。
    PDでは初期用量25mgを分1、維持量25~75mgを分1
    添付文書は上記だが、1日25mgでHD日にはHD後の投与を推奨する。1日50mgの投与が必要な時はより慎重に行う。

腎機能低下患者においては、プレガバリンを適切に減量しても有害事象の発生率が高い。特に、低体重の患者でその傾向が強い。全般的に、腎機能障害患者ではより低用量とする必要がある。(実践薬学2017,p.180)

「腎機能低下時に最も注意の必要な薬剤投与量一覧」においても、高度腎機能障害者では、リリカ添付文書よりも少量投与を推奨している。

食事摂取とプレガバリンの血中濃度の関係:(以下、リリカ・インタビューフォームを参考にした)

プレガバリン150mg単回投与時(日本人健康成人男性)
絶食時、Tmax0.97時間、Cmax4.95μg/mL
食後、Tmax3.37時間、Cmax3.22μg/mL

絶食時投与の立ち上がり(Tmax)が早いものの、Cmax、AUCに両者の差はあまりなく、食事の影響はないものと考えられる。

ただし、不動性めまいの発現率は、食後投与5.3%、絶食時投与30.8%で顕著な差がみられる。

なお、プレガバリンを就寝前に服用してすぐ床に就けば、空腹時投与ではあるものの、不動性めいまいの副作用を避けることができるかもしれない。また、プレガバリン服用によって徐波睡眠が増えるという研究報告もあり、睡眠薬の多剤併用を減じるチャンスとすることができるかもしれない。(実践薬学2017,p.182)

タリージェ(一般名:ミロガバリン)

【効能・効果】
末梢性神経障害性疼痛

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Web管理人

山本明正(やまもと・あきまさ)

1970年3月(昭和45)徳島大学薬学部卒(薬剤師)
1970年4月(昭和45)塩野義製薬株式会社 入社
2012年1月(平成24)定年後再雇用満期4年で退職
2012年2月(平成24)保険薬局薬剤師(フルタイム)
2019年5月(令和1)現在、保険薬局薬剤師(パートタイム)