定常状態における平均血中濃度の推算
安定した薬の効果を維持するためには、血中濃度が有効血中濃度に達していることが必要である。以下にて、その血中濃度の求め方を示す。
なお薬物によって、血中濃度が定常状態になる薬 ...
参考資料
「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」(日本老年医学会)
・特に慎重な投与を要する薬物のリスト
・開始を考慮するべき薬物リスト
薬物動態学マスター術(第2版)2019,p.140
(上記2つのリ ...
薬物動態の変化を伴う薬物相互作用2019
この表には、2018年12月現在日本で承認されている薬物で、ヒトで消化管内のpH上昇とキレート形成、あるいは代謝酵素・トランスポーターの活性変化により体内動態が変化し ...
高齢者の薬学的管理
高齢者と健康成人とは異なる集団である。
高齢者とは、肝機能障害患者や腎機能患者などと同じく特殊な集団である。健康成人とは別に、常に高齢者における薬物動態パラメーターを意識しておく必要がある。
薬効や副作用のモニ ...
腎排泄型薬物と肝消失型薬物あるいは胆汁排泄型薬物
薬物(生体外物質)は生体にとって異物である。
したがって、生体側ではそれを速やかに排除しようとする。
そのとき、薬物が水溶性(極性が高い)であるか脂溶性(極性が低い)であるかの違いによって、代 ...
シオノギ製薬の「塩酸バンコマイシンTDMソフト」
注)「塩酸バンコマイシン点滴静注用0.5g」は、現在、以下にて販売および製造販売をしている。
販売元:Meij Seika ファルマ株式会社製造販売元:大蔵製薬株式会社
(2021年4月より:塩野義製薬(株)から ...
クリアランス:単位時間当たりに処理できる血液量(容積)
クリアランスとは単位時間当たりに処理できる血液量(容積)のことであり、クリアランス=全血流量×処理能力(割合)で表される。1分間に100mL流れている血液のうち、8割(80%)が完全に浄化されたとすると、クリアランス(1分間当たり)は ...
消失速度定数(ke)と血中濃度半減期(T1/2)⇔ 消失半減期(生物学的半減期)
薬物動態学は、生体内の薬物の動き(吸収、分布、代謝そして排泄)を、主として薬物血中濃度の時間的推移から見ていく学問である。
薬物動態学では、多くの場合、体全体を血液で満たされた一つの箱(コンパート ...
分布容積(Vd):生体内で薬物が分布する範囲(容積)を示す概念
分布容積(Vd)は、「(ある薬物が)血中濃度と等しい濃度で生体内に均一に分布している」と仮定した場合の見かけの体液量(容積)を表している。
分布容積(Vd)は、薬物が生体内のどこに存在(どこまで分布)しているかを示す数値であり ...
薬物動態(PK:pharmacokinetics)
薬物動態とは、生体に投与された薬物が、生体内でどのような動きをするかについてまとめたものである。
生体に投与された薬物は、「吸収」されて生体内に「分布」し、そしてその後「代謝」・「排泄」されていく。そうした一連の過程の頭文 ...
非線形性~肝クリアランス(肝固有クリアランスと代謝の飽和)~
肝クリアランスとは、肝臓が血液を浄化する能力のことを言う。
つまり、肝臓が薬物を代謝する能力のことである。
ただし、肝クリアランスには、クレアチニンクリアランス(腎クリアランスの指標)のような指標となるものはない。 ...
バイオアベイラビリティ(生物学的利用能)と血中濃度曲線下面積(AUC)
バイオアベイラビリティ(bioavailability:生物学的利用能)について、公益社団法人日本薬学会「薬学用語解説」では、生物学的利用率(%)と生物学的利用速度の両面から解説している。
(バイオアベイラビリティとは)投 ...
肝機能検査
参考:肝炎.net(肝臓に関する検査の一覧)
肝細胞の障害の程度をみる項目AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP
AST(GOT)、ALT(GPT)AST(GOT)やALT(GPT)は、肝炎な
腎機能の程度を判断する指標(SCr、CCrからeGFRへ)
高齢者や腎機能低下患者における薬物の減量や投与間隔の延長、あるいは変薬の指標として、血清クレアチニン(SCr)やクレアチニン・クリアランス(CCr)、そしてeGFR(推算糸球体濾過量:estimated glomerular filt ...